マラソン大会に参加する人の多くが履いてるコンプレッションウェア。
筋肉の動きを補助する “外装筋肉” 的な『CW-X』や『アンダーアーマー』、履いてるだけで疲労回復効果のある『SKINS』などが有名ですね。
これらコンプレッションウェアですが、疲労による怪我を防止したり、脚や膝への負担を軽減する効果がありますが、
初心者ランナーにありがちの『ランナー膝』や『その他の脚の痛み』などに対して効果はあるのでしょうか?
今回は、膝を痛めた時にCW-XとSKINSを試してみた僕が、
コンプレッションウェアの膝の痛みへの効果と、そのメリット&デメリットについてお届けします。
コンプレッションウェアは「ランナー膝」や「脚の痛み」に効果があるのか?
まずは結論から。
『初心者が膝を痛めた時の対処法と、その後の予防策』にて書きましたが、
僕はランニングを始めて2ヵ月目に、いきなり20km走って「膝関節」と「膝の裏筋」を痛めました。
その結果、医者には『1ヶ月は走るな』と言われましたが、
大会の日付が決まっているため少しずつ走ることに。
しかし、痛いものは痛いワケで。
その “痛み軽減対策” として、元々持っていた『SKINS』、それから新たに購入した『CW-X』を試してみたのですが、
正直、全く効果がありませんでした。
どうも、これらコンプレッションウェアは「怪我の予防」や「脚の保護」が目的であって、テーピングのように『ケガした患部の負担を軽減する効果』は無いようです。
確かに、しっかりと位置を合わせて履くことで「膝の固定」はできます。
しかし、テーピングのように肌にくっ付いているわけではないので、「膝などの特定部位の保護」というよりは「脚全体のサポート」という感じ。
膝も含めて “脚全体に掛かる負担” は減っているのでしょうが、数キロも走れば、膝は普通に痛くなりました。
なので、もし今あなたが脚や膝を痛めているのであれば、
?大人しく休むか、?筋トレ中心の生活にするか、?テーピングで患部を保護して低負荷のジョグをするか、のいずれかが良いでしょう。
CW-XやSKINSなどのコンプレッションウェアはテーピングの代わりにはなりませんので、『走った時の痛みの軽減』目的では買わない方が良いですよ。
ぶっちゃけ、「ランニング」や「マラソン」にコンプレッションウェアは要らない
というか、個人的には
コンプレッションウェア=『フォームを正すもの』『高負荷の筋トレ時のサポート』としてたまに使うもの
であって
普段のランニングやジョギング、またはマラソンの大会でコンプレッションウェアを使うのは
→ケガが治りにくい
→カラダが鍛えられない
→長く走れない
→速く走れない
→疲れやすい
などのデメリットしか無いと考えています。
というのも、マラソン大会では初心者ほど身につけている人が多いコンプレッションウェアですが、
中級以上のランナーはほとんど着けてませんよね?
本当に長距離・長時間のランニングにおいて「疲労軽減」「走りのパフォーマンスが上がる」などの効果があるのであれば、上位のランナーほど着けているはずです。
でも、実際はそうじゃない。
上位のランナーほど軽装です。
ということは、『”着るメリット” よりも?”着るデメリット” の方が大きいから』ということになります。
コンプレッションウェアは「メリット」と「デメリット」を理解して使おう
膝のケガをきっかけに購入した『CW−X』。
ケガが治った後も数回使ってみましたが、今では全く使わなくなりました。
スキーをしていた頃は頻繁に使用した『SKINS』も、今は練習後のケアとして睡眠時に履く程度です。
走る時には全く使いません。
使わなくなった理由は、やはり「メリットよりもデメリットの方が大きい」と感じたから。
その2つを簡単にまとめると、以下のような感じになります。
コンプレッションウェアを着る「メリット」
・ランニングフォームが矯正され、力の伝達効率が良い「正しい姿勢」を覚えることが出来る
・ダッシュやダンベルなど、高負荷のトレーニングを行うときに関節と筋肉を保護してくれるため、全力でトレーニングが出来る
・転んでも大ケガしにくい
・風や雨などから肌を守ってくれる
コンプレッションウェアを着る「デメリット」
・矯正されたフォームが自分の筋肉や骨格と合っているとは限らない
・合っていないフォームは身体のバランスを崩すため疲れやすい
・合ってないフォームで長距離&長時間を走ると、関節や筋肉に「違和感」や「痛み」を感じるようになる
・CW-Xなどの “外装筋肉” 的なコンプレッションウェアを使用していると、走るために必要な筋肉が付きにくく、結果として「着ないと走れない身体」になってしまう
・サポート力が高い=固定力が高い=血流が悪くなるため、長時間使用していると脚が痺れる
・必要な筋肉が付きにくい+血流が悪くなることで、「ケガをしやすい身体」「ケガが治りにくい身体」になる
上記はいずれも、僕が実際に使用して感じたことです。
思うに、『CW-X』や『UNDER ARMOUR』などの?”筋肉や関節を保護するコンプレッションウェア” は
・ランニングフォームを正すトレーニング
・高負荷の筋トレ
などの時に使用し、
『SKINS』などの?”筋肉の回復を促すコンプレッションウェア” は
・ダウントレーニング
・休息/就寝時
に使用する。
そして、普段のランニングやジョギング、マラソン本番は何も着けない、と。
これが一番良いのではないでしょうか。
初心者ランナーほどコンプレッションウェアは着るべきではない
「フルマラソン本番」や「そのトレーニング」での負担軽減を目的に購入されるコンプレッションウェア。
しかし、長距離を無事に走り切るには、道具に頼るよりも脚を鍛えるのが一番だと感じています。
そういう意味では、『脚にかかる負担を減らす=脚を鍛える機会を奪ってしまう』コンプレッションウェアは、特に初心者ほど着けない方が良いのではないでしょうか。
もし着けるとしても、その “良い点” と “悪い点” を理解して使うべきでしょう。
以上、コンプレッションウェアの膝の痛みへの効果と、そのメリット&デメリットについてお届けしました。
購入を考えている人は参考にしてみてください。
追伸:「着てるだけで疲れがとれる」SKINS(スキンズ)は本当に優秀
Amazonなどでは高評価のCW-X。
正直、僕は「ランニングではあまり使えない」と思っていますし、今後も使う予定がありません。
が、SKINSは別。
スキーをやっていた学生時代から使用してますが、これを着て寝ると脚の回復にかかる時間が「半分」になります。(マジで)
僕は、運動後にプロテインを摂るようにしていますが、SKINSも似たような扱いですね。
まさに『着るサプリメント』と言えるでしょう。
最近は回復に特化した『リカバリー専用モデル』もありますし、もしコンプレッションウェアを買うのであれば、SKINSがオススメですよ。