どーも、こんにちは。
空気銃で鳥猟をしているトシです。
今日は今年度の猟期の最終日でした。
「最後に!」ということで出ましたが、結果はキジとカモに逃げられただけ。
残念ですが、これで猟師1年目の活動は終わりです。
さて、来年度の猟期に向けて、僕はいくつか揃えたい道具があります。
その中の1つがスコープ。
今回は、その理由と合わせて
スコープの3〜9倍の見え方を紹介しつつ、空気銃猟にオススメの倍率についてお届けします。
より高倍率の見え方が気になる方は、こちらを合わせてどうぞ。
『狩猟用スコープ6,9,12,16,20,24倍における獲物の見え方を紹介する』
まずは裸眼で見た50m
まず最初に、裸眼で見た時の50m先の様子を確認。
実際の獲物の写真を用意できたら良かったのですが、残念ながら数枚撮った所で逃げられてしまったため、田んぼの『水色の水甲(水の出し入れを管理する道具)』をターゲットとしてみました。
※奥の建物まで200m以上ありますし、マガジンは入っていません、矢先の安全は確認できています
手前から3本目が丁度50mの位置に設置されています。
でも、これでは実際に獲物を狙った時のイメージが湧かないので、比較用にカルガモの画像を入れてみましょう。
水甲の太い部分の高さは約70cmで、カルガモの全長(くちばしの先〜尾先)は約60cm、画像を差し込むと以下のような感じになります。
・・・裸眼、しかもスマホのカメラだと何がなんだか分かりませんね。
実際はもう少しハッキリ見えますよ。
では、この50m先のカルガモをスコープで見たらどう見えるのか?
3〜9倍の見え方を紹介していきます。
空気銃猟に使ってるスコープはコレ
と、忘れてました。
先に僕が使っているスコープについて紹介します。
僕がレインストームに取り付けているのは『サイトロン:SIH 3-9X40 MD』です。
日本製で、3〜9倍までズームが可能、完全防水・窒素充填・実銃の衝撃にも対応したスコープです。
以前、サバゲー用に『ノベルアームズ:TAC-ONE』というスコープも持っていたのですが、それに比べて軽く、遠くてもクリアに見えるので使いやすいスコープだと思います。
猟では9倍固定で使用してました。
3〜9倍の見え方はこんな感じ
では、上記のスコープでターゲットを見た様子を載せていきます。(あくまでイメージです)
まずは3倍から。
3倍
うん、姿がハッキリ見えるようになります。
ですが、狙うとなると遠いですね。
ちゃんと当てるには『獲物が止まってる状態』で、さらに『依託射撃や伏射』が必要でしょう。
4倍
3倍とあまり変わりません。
5倍
3倍と比べれば狙いやすい感じです。
ブレを減らせるなら多少動いてても当たりそう・・でも急所を狙うのは辛いかな(僕の場合)。
6倍
伏射や依託が前提になりますが、僕がギリギリ『ヘッドショット(頭に当てること)を狙えそうだ』と感じる大きさです。
ただし、獲物が動いてるとかなり難しくなりますね。
7倍
6倍とあまり変わらない印象です。
8倍
ターゲットがかなり大きく見えます。
このくらいの倍率なら、膝立ち撃ちでも『ヘッドショット』や『ネックショット(首に当てること)』が狙えそうな気がします。
9倍
僕が普段使ってる倍率です。
このくらいターゲットが大きく見えると、膝立ち撃ちでも『ヘッドショット』や『ネックショット』が狙えます。
・・当たるかは別ですが。
空気銃猟にオススメのスコープの倍率は?
以上、スコープの倍率別の見え方を紹介しました。
参考になったでしょうか?
で、空気銃猟におけるオススメのスコープの倍率ですが
結論をいうと『狙いたい距離』によって変わってきます。
例えば、あなたが
『4.5mmの空気銃を選び、50m以内のヒヨドリやハトをメインのターゲットとする』場合や、
『5.5mmの空気銃を選び、カモやキジなどの大型鳥をターゲットとするけれども50m以上は狙わない』という場合は、
スコープは9倍もあれば十分です。
ですが、
『ハイパワーのプレチャージ銃を選び、小型鳥から大型鳥までがターゲットで、できるだけ遠く・・100m先くらいでも狙いたい』というのであれば、
9倍では辛いです。
最低12、出来れば16〜24倍くらいの倍率をオススメします。
獲物に忍び寄る技術も重要だけど・・
距離が遠いなら、その分「足」で稼げばいい。
これが、僕の空気銃猟に対する基本的な考え方です。
「60mで当てる自信がないなら、50m、40mまでコッソリ近づけば良い」って感じで。
そして、出来るだけ近くまで寄るように心掛けています。
でもね、
物理的にムリな猟場もあるんです。
例えば、僕がよく行く河川。
ここはカモもキジもカラスもよく居るのですが、遮るものが無いため見晴らしが良く、200m先からでも姿が見えてしまう場所です。
そのため、出来るだけ見つからないように回り道をしたり、しゃがんで歩いたりしてるのですが、それでも獲物が着く場所によっては70mまで近づくのが精一杯。
そして、獲物はそういう場所を好んで着くんですよね。
その70mより先では、『気配を消す』とか『足音を消す』とか『息を殺す』などの忍び寄る技術は、物理的に役に立ちません。
獲物を獲るには『銃の腕』と『スコープの見え方』『弾の精度』が全てです。
そういうのは猟場とは考えない方が良い
そういう意見も分かりますが、それは他に複数の猟場を知ってる人だから言えることでしょう。
僕はカモの着く猟場は「この河」と「あと1つの溜池」しか知らないので、僕にとっては数少ない猟場の1つ。
諦めたくないし、チャンスがあれば狙いたいのです。
初めての猟期を終えてみて
今回の猟期中の発砲で、最も遠い距離は120m前後でした。
まあ、その距離だと当たらなくて当然だし、近づく努力もしてないので、それは良いんです。
初めての猟で『弾がどれほど飛ぶのか』が分からず撃っただけで、それ以降は撃ってませんし、今後も狙おうとは思いません。
でも、ギリギリまで獲物に近づく努力をして、それでも当てられなかったことが何度もあり、それに関してはとても悔しく感じています。
そして、そのギリギリの距離の多くはだいたい60〜70mの間でした。
僕は、
来期はこの60〜70mでも安定して狙えるようになりたいと思っています。
そのためには、スコープが9倍ではちょっと辛いので、今新しいスコープの購入を考えています。
レティクルがミルドットで、かつIRということで、デーベン社製Hawkeブランドの4-16倍のスコープが最有力候補ですね。
おわりに
初めて猟を始める方は、どの倍率のスコープを選んだら良いか分からないでしょう。
銃砲店などから勧められるのは3-9倍がほとんどで、それ以上の倍率になるとカタログに載ってるのは『割高』か『銃より高い』商品ばかり。
僕のように「最初は9倍あれば十分かな」と勧められるスコープをそのまま購入する人も少なくないかと思います。
銃のおまけについてきたスコープならそれでも構いませんが、
自分で選んで買うなら『猟場』と『狙いたい距離』を考えて買った方が良いです。
3〜9倍は確かに十分ですが、狙う距離によっては物足りなく感じますから。
猟場の情報がなければ、銃砲店や他の猟師に聞いてみる、またカルガモは留鳥で1年中猟場にいるらしいので、実際に足を運んで確認してみるのも良いでしょう。
銃に比べれば高くないとはいえ、スコープはそれほど安い買い物でもありません。
購入前に、ぜひ一度は考えてみてください。
ちなみに、鴨デコイを使ってよりリアルに近い状況での見え方を撮ってみました。
興味のある方は、合わせてどうぞ!