どーも、こんにちは。
主に空気銃でカモやキジ、カラスを狙っている猟師のトシです。
5月に入り、狩猟免許を取得する方が増えてきましたね。
最近は銃に関する問い合わせも増えてきました。
そこで今回は、初めて猟に出る人なら必ず悩むであろう
鳥猟に出かける時に持っていく物(猟具)や、その収納(パッキング)についてお届けします。
※猟装に関しては『鳥猟(カモ・キジ)に出るときの服装を紹介、安全と機能性の両立を目指すには』を読んでみてください。
銃猟初心者は「便利さ」よりも、「動きやすさ」を優先すべき
まず、これから猟師になる人(特に銃猟する人)へ。
今回僕の猟具を紹介するのですが、読んですぐに『これだけあればいいんだな!全部揃えよう』というのは止めてください。
その理由は、
僕の猟具が、あなたの「狩猟スタイル」「体力」「猟場」「狙う獲物」に合うかどうか分からないからです。
特に「体力」というのが重要で、
登山やトレイルラン、ハイキングなどをしたことがある方は分かると思うのですが、行き先での「利便性」を優先して荷物の量を増やすと、「動きやすさ」と「体力」が犠牲になります。
これは狩猟でも同じで、僕を含めた狩猟の初心者は、最初のうちは複数の猟場を “実際に歩いて” 見て回ることになるのですが、
「これもあった方がいいかな」「あれも要るよね」と荷物の量が増えると、猟場を回るだけで疲れ切ってしまいます。
なので、今回紹介する道具はあくまで参考として、
まずは一度、「少ない荷物」を持って、実際に猟場を回り、獲物の居る場所を確認してみることをオススメします。
それから、猟場に応じた「自分のスタイル」や「必要なもの」を購入していけばいいかと思います。
それでは、僕が鳥猟に持っていく猟具を紹介していきます。
「平地」「河川」「田畑」の猟場へ行く場合
まずは、平地や河川、田畑などの『行きやすく帰りやすい場所』に持っていくものから。
家から近く、帰宅も容易なので、荷物も最小限です。
基本的には「肩掛けバッグ」と「ポーチ」に入るものしか持って行きません。
じゃあ、それぞれに何が入っているかというと、
ポーチに入ってるものは
くらい。他には入れません。
基本的に外した手袋などを収納するために装備しているので、あまり物は入れません。
(猟場は草むらが多く、「そこらへんに置いた猟具が見つからない」ということが起きやすいです・・)
一方、肩掛けバッグに入っているものは
こんな感じ。
それぞれ上から一覧で書いてみます。
まずはメインのポケット。
◎銃所持許可証
◎狩猟者登録証
◎ハンターマップ
◎上記3つを入れておく防水バッグ
◯携帯のポータブル充電器(ライト付き)
◯携帯の充電コード
△テーピング(非常用)
△サバイバルシート(非常用)
△ろうそく(非常用)
△ライター(非常用)
△ファイアスターター(非常用)
◎鳥獣判別用の本2冊
◯水筒
次にサイドのポケット。
◎肛門を切る時(腸抜き)用のハサミ(100均)
△同じくナイフ
◎獲物を入れるポリ袋(不透明)
◯それ以外を入れるポリ袋(透明)
◯ハサミ用のシャープナー(100均)
△木や枝を切る時用の糸鋸(非常用)
△獲物を吊るす時用のタイラップ
正直、「水筒」は車に置いておけばいいですし、腸抜き用の「タイラップ」は猟場で使ったことがありません。
また、平地などの猟場では危ないこともないため「非常用の猟具」もいらない気がします。
ただ、鳥獣判別用の本『野鳥観察ハンディ図鑑(山野の鳥)と(水辺の鳥)』は何度も使ったので、絶対に持って置いた方がいいと思います。
また、これ以外に
◎マガジン:ジャケットのポケット
◎空気銃用のペレット:バッグの小さいチャックの中
◯依託用の自作モノポッド:銃ケースの中
◯藪漕ぎ用の大型ナイフ:銃ケースのポケット
◯パラコード:車の中
◯カモキャッチャー:車の中
◯釣竿:車の中
◯自作のトライポッド:車の中
なども猟場には持って行きましたが、「大型ナイフ」以下はほとんど出番がありませんでした。
猟期を終えてみて思いますが、
近場に空気銃での猟に行くだけなら「◎」の猟具(以下)だけ持っていけば十分な気がします。
◎のアイテム一覧
・双眼鏡
・所持許可証
・狩猟者登録証
・ハンターマップ
・防水の袋(許可証などが雨に濡れると大変)
・獲物を入れるポリ袋
・ハサミ
・マガジン
・ペレット
「山」の猟場に入る場合
次は、『人里離れた山』に入る時の持っていく物について。
山に入る場合、「目的地に至る」のも「帰る」のも、基本的に時間がかかります。
そのため、時間がかかる=休憩や食事、水分補給、トイレなどを考える必要があるんですね。
僕の場合、上記の猟具プラスして、以下を持って行くようにしています。
リュック(12L、リュックを覆うカッパ付き)
入れるものは、
・水筒
・折りたたみスコップ(トイレ用)
・ティッシュ
・軽食(または弁当)
・大型ロープ
・パラコード
など。
軍用チェストリグ(サバゲー用品)
入れるものは、
・緊急用のホイッスル
・テーピング(救急用)
・大型&小型ナイフ
・軽食
というところ。
僕は山に入る場合、必ずこのチェストリグを着けるようにしています。
理由としては、
もし崖や谷から落ちた時、「リュック」や「肩掛けカバン」は引っかかって紛失してしまう可能性がありますが、チェストリグなら外れないからです。
特に、居場所を知らせる「ホイッスル」と「テーピング」は、必ずここに入れておくようにしています。
仮に手や足を骨折してしまっても、胸元ならなんとか取り出せそうですからね。(実際はどうか知りませんが)
運がいいのか悪いのかは分かりませんが、結局、この前の猟期中に山へ入ったのは1回だけでした。
(谷や池、河に降りることは何度かありましたが)
そのため、「リュック」や「チェストリグ」はほとんど使わなかったのですが、
来期は罠もやる予定ですので、もう少し出番が増えそうです。
終わりに
以上、僕が鳥猟をするときに持って行く猟具の紹介でした。
狩猟は「猟場をただ歩くだけ」でも楽しいものです。
だから、移動が辛くならないような猟具を揃えるのが、狩猟を楽しむコツだと思っています。
また、地元のベテラン猟師の方は、みんなこう言います。
『十分な獲物をとれるようになるには、沢山の猟場を回るしかない』
僕も、1猟期を終えてみた今、これは正しいんだろうなと思っています。
実際に歩いて探してみないと、獲物は見つかりませんし、
銃の腕などは、獲物を見つけられてからの話ですから。
なので、一番最初にお伝えしたように、
これから狩猟を始める方は、まず「少ない荷物」で猟場を歩いてみて、獲物の居る場所を確認してみることをオススメします。
それから、この記事を参考に、猟場や獲物に応じた「必要なもの」を買ってみてください。
そうすることで、きっと『あなたに必要な猟具』を揃えることができますよ。
こんにちは
いろんな方のハンターブログを読んでるんですが
鳥獣判別用の本
を銃猟グッズとして紹介してるのはトシさんが初めてです。
やはりそこはちゃんと抑えておくべきとこですよね。
ふむふむ
>>ぐんさん
そうですね。
もともとバードウォッチングなどされている人ならともかく、そうでない人は必携だと思います。
最初は実物を見ても分かりませんから(特にカモのメス)。
猟を始めて2ヶ月ほどで、少し見ただけで判別できるようになってきましたが、それでも狙う前には必ず本でチェックしてから狙うようにしています。
(狙ってから確認ではなく、銃を構える前に確認します)
間違っても「誤射」はあってはなりませんので、初心者の人は絶対に持っておいた方が良いですね。