どーも、こんにちは。
トシです。
僕が猟で使用している銃はエバニクス社のレインストーム(Evanix – Rainstorm2)になります。
これは『空気銃(エアライフル)を輸入してみた。所持までの手順、必要な物、費用について』にもあるように、個人でアメリカより並行輸入したもの。
個人で輸入しているため、当然ですが初期のメンテナンスやスコープの取り付け、微調整(ゼロイン)なんかは、全て自分でやりました。
(メンテナンスは、ほぼ何も出来てないですが・・)
今回は、その中で行った自分でスコープを調整(ゼロイン)する方法について紹介します。
『どうも狙ったポイントに着弾しない』という人や、銃を落とす・スコープを引っ掛ける・ぶつけるなどして『スコープがズレてしまったので、自分で調整したい』という人は試してみてください。
射撃場の人が必ずしもスコープ調整に詳しいとは限らない
まず最初に知っておいて欲しいことがあります。
それは、射撃場の人が必ずしも射撃やスコープ調整に詳しいとは限らない、ということです。
僕がまさにそうだったのですが、
『射撃場に行けば誰か詳しい人が教えてくれるだろう』
そう思って下準備をせずに調整に行くと、完璧にゼロインできず、また来ることになってしまいますよ。
それを避けるためにも
事前に正しいやり方を知り、必要な道具を自分で揃えておくことが大切です。
ちゃんと調整できれば、50m先でも2.5cm円内に着弾する
これが証拠の画像です。
10発撃ってこの結果。
左端の1つは、集中力が切れたことによるミス。笑
しかし、それ以外は中心から最大で2.5cm以内に着弾しています。
本当は中心から1cm以内に調整したかったのですが、これ以上集中力が保たなかったためこれで決めました。
それでもホシハジロとキジは獲れてますので、精度は十分でしょう。
ゼロイン調整に必要なもの
では、ゼロインに必要なものを紹介します。
これらを自前で揃えるか、射撃場にあるかを確認してから出かけましょう。
◯水平器
購入先は100均です。
1,000円くらいでより小型&高精度なものもありますが、これで十分。
マグネット付きのものが色々便利です。
◯水平器を銃と固定するためのテープやバンド
僕は包帯のように使えるカモフラージュテープを使ってます。
◯ガンレストなど銃を依託するための道具
銃がブレないように、しっかりと固定できるものを選びましょう。
◯水平に撃てる場所
射撃場ですね。
◯スコープの説明書
あれば、持って行った方がいいです。
細かい調整・確認をしたいときに便利です。
◯スポッティングスコープ
着弾点を確認する望遠鏡です。
スコープの倍率が9倍以下なら、あった方が良いでしょう。
買うと高いですし、たいていの射撃場にはあるので電話で確認してみてください。
ゼロイン調整のやり方
射撃場について準備ができたら、実際にゼロインの調整に入ります。
以下の手順で進めましょう。
1.スコープのダイヤルの調整方式を確認する
まずはスコープのダイヤルの方式を確認します。
ダイヤルには縦軸を調整するエレベーション・ノブと、横軸を調整するウィンテージ・ノブがあります。
一般的なスコープは、これらダイヤルのつまみ部分に「UP/DOWN」や「R/L」が書かれており、その方向に回すとスコープ内部のレティクル(十字になってる部分)が動きます。
そして、『狙ったところより下(上)に着弾する場合はUP(DOWN)に調整』『狙ったところより右(左)に着弾する場合はR(L)に調整』というのが普通なのですが、
じつは、スコープによって動く方向が逆のものがあるんですね。
僕が使ってるスコープも逆のタイプで、上下はそのままですが、左右の調整が反対になります。
なので、いざ調整する時に困らないように、事前に確認しておきましょう。
2.使用する位置でスコープを取り付け、射撃の準備をする
銃を構えてみて、一番見やすい&撃ちやすい位置(スコープのアイレリーフを参考に)にスコープを取り付けます。
細かい調整はこの後でやるので、まずはスコープを固定する位置を決め、マウントリングをしっかりと取り付けしておきましょう。
アイレリーフは前後に余裕がありますが、実際の猟ではいつも同じ姿勢で構えることが出来るとは限りません。
そのため、どんな姿勢でも狙えるように、アイレリーフの中間地点を『頬づけ位置』としておくと便利ですよ。
スコープを取り付けたら、以下の手順で射撃の準備をします。
(1)銃の前後・左右が水平になるように固定する。
水平器と依託台を使って、銃の前後・左右が水平になるように固定しましょう。
特に左右が水平になっていないと着弾地点が左右にブレてしまいますので、しっかりやりましょう。
(2)スコープの左右が水平になる位置で固定する
エレベーションノブの上は平らです。
この部分に水平器を乗せて、スコープが左右に水平になる位置に調整して、固定します。
(前後の水平は気にしなくてもOKです)
(3)スコープのレティクルの中心をターゲットの中心に合わせて、とりあえず撃つ
スコープの位置が決まったら、まずは『現在の着弾点』を知るために、とりあえず1発撃ってみます。
ポンプ式銃であれば実際に猟で使用するポンプ回数、プレチャージ式銃であれば最も使用するであろう圧で撃ちます。
(4)まずは上下を合わせる
ゼロインはまず上下の調整から始めます。
着弾した箇所を確認し、上部のつまみ(エレベーション・ノブ)を回しながら、1発ずつ撃っていきます。
そして着弾がレティクルの横線上になるように調整しましょう。
これはあくまで大まかな調整なので、ポンプ式銃は同じポンプ回数が必要ですが、プレチャージ式銃なら5〜10発撃ったら充填というペースで十分です。
(5)次に左右を合わせる
レティクル横線上に着弾するように調整できたら、次は左右の着弾を合わせます。
横のつまみ(ウィンテージ・ノブ)を回しながら、着弾がレティクル縦線上になるように調整しましょう。
(6)ターゲット中心に当たるように微調整
ウィンテージ・ノブを調整すると(4)で調整した上下も若干ズレるため、再度上部のつまみを回しながら、着弾がターゲット中央になるように調整します。
ただし、普通の猟銃の精度では、どれだけ調整してもターゲットの中心に100%当たるようにはならないようなので、調整地獄に陥らないように注意してください。
1回調整するたびに5発撃ち、その平均着弾点をターゲットの中心に近づけるようにすればOKです。
狙う獲物にもよりますが、鴨や雉の急所(心臓や頭)は3cmくらいありますし、スズメなどの小さい獲物も10cmくらいはあります。
最終的には、直径で1インチ(2.5cm)くらいのズレがあっても良しとしましょう。
着弾最大距離が直径2.5cmくらいの精度なら、十分獲物は獲れます。
(7)ノブに蓋をして調整完了
納得のいく着弾が出たら、ノブに蓋をして軽い衝撃ではズレないようにします。
スコープによってはノブをネジで固定するタイプもあるようです。
50m以上でゼロインは可能?
以上、自分でスコープのゼロイン調整をする方法でした。
ちなみに、上記の方法は『50m射撃場を利用して、50mでゼロインする』場合の話です。
もしそれ以外の射撃場、それ以外のゼロイン距離で調整する場合(例えば「30m射撃場しか利用できない」や「60mでゼロインしたい」という場合)は、事前に弾道計算ソフトで着弾位置を把握した上で、調整することになります。
50m以上でのゼロインは可能ですが、話すと長くなります。
詳しくは、いずれ別記事で紹介しますね。
電動ガンやエアガンでの調整について
また、これは実銃用の調整方法でしたが、電動ガンやエアガンのライフル銃のスコープでも、同じ手順で調整することができます。
トイガンのスコープを調整する場合、特に注意すべきポイントは『銃の左右を水平に固定すること』です。
というのも、『エアガンの弾道が左右に曲がる?原因は?それは銃の構え方の問題かも!』でも紹介していますが、多くのトイガンは飛距離を伸ばすためにホップアップシステム(BB弾を回転させる仕組み)が導入されています。
そのため、傾いていると絶対に真っ直ぐには飛ばないんですね。
僕も昔これに気付かずにとても悩んだのですが、スコープ調整する際は必ず銃の左右を水平にしてから行って下さいね。
それでは。