どーも、こんにちは。
空気銃による鳥猟をメインでやってるトシです。
僕は雨や雪の日でも気分で出猟するのですが、
何度か「あ、これ危ないな」「気をつけなきゃな」と思う経験をしているので、ここで紹介します。
今回は、
雨や雪の日の出猟で注意することについて。
雨の日はマジで怪我しやすい
僕はカモやキジ、カラスやハト、ヒヨドリなどを主なターゲットとして狩猟しています。
(カラス以下は獲ったことありませんが・・)
そのため、よく行く猟場は『河川』『田畑』『溜池』『堤防』と、比較的平地に近い場所ばかりで、いずれの猟場も晴れていれば普通のスニーカーでも歩けてしまいます。
が、
じつは、そういう安全そうな場所でも
雨の日は油断してると怪我します。
というのも、
草も、木々の根っこも、土も、コンクリも、苔むした護岸も、
濡れてるとめっちゃ滑るんですね。
僕が猟に出るときは長めの長靴を履いてます。
特別高価なものではありませんが、ソール部分には滑り止め加工がされていて、濡れてる階段とかでは滑らない程度のものです。
でも、猟場では何回滑ってるか分かりません。
『滑るくらいなら大丈夫じゃ・・』
なんて思うかも知れませんが、
滑って手を突けば、
→手首などが折れる
足首をひねれば
→筋を痛めたり、足首が折れる
滑って尻や腰を打ちつければ
→立てなくなる
頭を打ちつければ
→出血、意識を失う、最悪死ぬ
滑った拍子に銃をぶつけてしまえば
→銃が壊れる
河川や崖などの場所では
→元の場所に戻れなくなる
などのリスクがあります。
実際、僕は今回の猟期中に『滑って手首を痛めた』のが2回、『滑ってケツを打ちつけてしばらく座り込んだ』のが1回、『護岸で滑ってヒヤッとした』のが複数回ありました。
特に、ケツを打ちつけた時は「まさかこんなところで・・」と思うような場所(長さ50cmくらいの緩い坂)で滑ってるので、どこで滑るか分かりません。
僕は幸いなんともありませんでしたが、人によっては動けなくなっていた可能性もありました。
冬の猟場で動けなくなるってのは、かなり危険なことです。
特に銃猟をする場合、いくら平地に近い場所であっても、『銃を撃てる場所=人がめったに来ない場所』ということが多いですから。
田舎では少し山に入れば携帯は繋がりませんし、場合によってはそのまま夜を迎えることもあり得ます。
なので、雨や雪の日・・だけでなく、前日が雨や雪だった日の狩猟では、『どこでも滑る可能性がある』と考えて動くようにして下さい。
ホイッスルや保存食など、いざという時の装備を持っておくことも大切ですね。
特に、水場では油断しない
そして、雨や雪の日の猟、特に水場で猟をする時はマジで注意が必要です。
絶対に水の中へ落ちないようにして下さい。
冬の川や溜池の水は、だいたい0〜7℃くらい。
意外と落ちても心臓麻痺にはなりにくいものですが、水に入ってる時間によっては低体温症(ハイポサーミア)になるリスクがあります。
体温が下がると何が恐いのか?
まず、まず手足が動かしにくくなるので、水から上がるのが困難になります。
そして、そのまま水から上がれずにいると、
平均的な成人男性であれば、水温が0〜5℃の場合は30〜90分、水温が5〜10℃の場合は1〜3時間ほどで意識不明・心肺停止に至ってしまいます。
僕は以前、初めて溜池でホシハジロを仕留めた時、回収するために泳ごうとしたことがありました。
結局、妹の反対にあって実行しなかったのですが、この溜池、ベテラン猟師さん曰く『一度入ると一人では出られない場所』だったようです。
その時は妹がいたので、恐らく入っても上がることは出来たでしょうが、
身体が冷えると手足が動かなくなるので、獲物までの距離を泳いでると戻れなくなっていた可能性もあります。
漫画なんかでは『獲物を泳いで回収』なんてありますが、あれをやっていいのは「複数人で猟に出た時」かつ「すぐに回収できる距離の時」だけですわ。単独猟でやるのは危険すぎます。
特に、苔の生えた護岸なんか晴れてても滑りやすいので、雨や雪の日は近づかない方が良いです。
濡れた状態で放置しない
そして、出猟してる間は気付きにくいのが、これ。
『しもやけ』と『凍傷』です。
特に、手や足先などの末端、しかも濡れやすい部分でよく起こりやすいのですが、
狩猟中は周りや獲物に集中してて気付かず、帰ってから気付くということが多いようですね。
『しもやけ』は手足の末端部分が赤く腫れて痒くなる程度ですし、温めれば治ります。
しかし『凍傷』は低温によって血流が停滞し、皮膚組織が壊死してる状態。病院での治療が必要です。
まあ、『しもやけ』は頻繁にありますが『凍傷』は気をつけてれば滅多に起きません。
それでも油断して対策しないと起こるものなので、
・衣類を濡れたままにしない
・指先の感覚が無くなったら温めてマッサージする
・ブーツの中に雪や水が入らないようにする
・汗をかいたら着替える
などを意識するようにしています。
一度凍傷になった部分は、また凍傷になりやすくなるみたいですし、数年は後遺症を感じるようです。
絶対にならないようにしたいですね。
乾かしてから片付ける
以上が、僕が雨や雪の日の猟場で気をつけてることでした。
ですが、注意が必要なのは猟場だけではありません。
帰ってからも1つ、とても大切なことがあります。
銃は乾かし、常温に戻してから片付けましょう。
これをやらないと、本当に銃の寿命が短くなるようです。
特にプリチャージ式はそれが顕著だとか・・。
僕は表面の水分を拭き取った後、ストーブから2mほど離れた場所に置いて乾かしてます。
そして、ただ乾かすだけでなく
銃全体が常温に戻ったことを確認してからガンロッカーに戻すようにしています。
銃の機関部などは金属ですし、冷えてると水蒸気が結露しますからね。
それで『気付かないうちに銃の中が錆びてた』とか嫌ですし。
ロッカーの中に新聞紙を丸めて入れたり、除湿剤や防錆剤を入れるのも手だと思います。
僕は除湿剤のみ入れるようにしています。
『雨や雪の日の猟装を紹介する』でも書いてますが、天気の悪い日は獲物の注意力も散漫です。
上手くやれば猟果がグッと上がるはずですので、ケガなどに気をつけつつ出猟してみて下さい。