猟のやり方・準備・法令など

【ダメ!絶対!】カバーから出た銃を助手席に置いておくとこうなる

【ダメ!絶対!】カバーから出た銃を助手席に置いておくとこうなる

どーも、こんにちは。

トシです。

 

先日、恐ろしい話を立て続けに2件も聞きました。

銃猟をされる方にとっては重要な話なので、自戒をこめてここで紹介します。

 

 

今回は、

助手席にて上からカバーをのせた状態で置いてあった銃が見つかったら、どうなるのか?

という話。

 

 

よく『やってはいけないこと』の一例として紹介されますが

 

『狩猟で複数の猟場をまわるけど・・』

『毎回銃をカバーに仕舞うのはめんどくさいなぁ』

 

『ちょっとの距離だし、助手席において見えないようにしておけば大丈夫だろう』

 

『あ・・?警察?』

『ああ、これは・・猟銃です・・』

『はい・・見えてますね』

『え?署まで同行?』

 

『せっかくの銃と銃所持許可が無くなってしまった・・』

 

 

この話の流れ、

銃を所持する人なら誰でも、必ず一度は聞くんじゃないでしょうか。

 

 

まあ、それだけ多いという話ですし、

 

猟師登録する際にも

『去年もこういう理由で “初日” に取り消しになった人がいてね〜』

なんて話を聞いていました。

 

 

でも正直、僕は

 

「まさかそんな〜」

「みんな気をつけてるでしょ〜」

 

と思ってたんですね。

 

 

が、

 

 

現実は、やはり『よくある話』なようで。

 

 

まさか、身近で2件も聞くことになるとは思いませんでした。

 

 

 

ぶっちゃけ、「銃の没収」+「許可取り消し」だけで済むなら幸せ

 

じゃあ、

助手席に置いてあった銃が見つかった場合、どうなるのか?

 

僕が聞いた2件の話をまとめて、簡単に説明しますが、

 

正直、

「銃の没収」と「許可証の取り消し」だけで済むなら運が良いです。

 

 

【おさらい】そもそもの話として

 

標的射撃をする人や、僕ら銃猟を行う人は

当該許可に係る用途に供する場合その他正当な理由がある場合を除いては、当該許可を受けた銃砲又は刀剣類を携帯し、又は運搬してはならない。

当該許可を受けた銃砲を携帯し、又は運搬する場合においては、第二項各号のいずれか(獲物や標的に向けて発砲する時など)に該当する場合を除き、当該銃砲におおいをかぶせ、又は当該銃砲を容器に入れなければならない

『銃砲刀剣類所持等取締法 第十条』より

というルールを守る義務がある他、

 

『狩猟中における基本的注意事項』として

運搬中は銃カバーをかけたり、着実な操作を行うなどして、他の人に危険感や嫌悪感を与えないようにする

『狩猟読本?狩猟の実施方法6(2)基本的注意事項』より

という「他の人に対する配慮」が必要で、

 

さらには

銃器を携帯、運搬する場合は、銃器を露出させないように、銃カバーなどを掛けなければならない

※公道、休猟区、鳥獣保護区、銃猟禁止区域など、銃猟が禁止されている場所を通行する場合は、狩猟をしていると誤解される恐れがあるので、銃カバーを掛けること

『狩猟読本?狩猟の実施方法8−1(2)携帯・運搬の制限』より

ともあります。

 

 

意外と簡単に所持できてしまう銃ですが、

同じことを何度も繰り返し書いてあるほど、制限の大きく、そして一般の方からは怖がられるものなんですね。

 

 

 

助手席に置いてあった銃が見つかった場合、どうなる?

 

さて、どうなるか?という話ですが、

 

よく聞く例では

・銃の没収

・所持許可証の取り消し

くらいしか出てきませんね。

 

 

では、現実はそれだけでなく・・以下のようなことになるようです。

 

まず最初に

 

・警察署に連行

・署にて数時間にわたって拘束&取り調べ&説教

・全ての銃は一時没収(領置:りょうち)

・警察による複数回にわたる取り調べ

・公安による複数回にわたる取り調べ

 

 

その後、起訴された場合は

 

・罰金または懲役

→前科がつく

→失業または失職し、無職になる

という流れで、

 

 

それに伴って

 

・失職による将来への不安

・それに伴う家族間の不和

・近所に知られる不安

・場合によっては引っ越しが必要

などに悩むことになり、

 

 

さらに「病は気から」という言葉もあるように

 

不安や悩みが増えることで

・食欲不振

・睡眠不足

・一気に老ける

・体重が落ちる

・自律神経が乱れる

・歩けなくなる or 寝たきりになる

・大好きだった銃関係の話がトラウマになる

などの弊害に悩まされることになるとか。

 

 

思ってた以上に、辛い日々を送ることになるようです

 

上記については、

実際に聞いた2件の話をまとめたものです。

 

両方とも『覆いはしてあったものの、助手席に置いてあった猟銃のストックの一部が見えていたこと』が発端で、

1件は不起訴になったようですが、もう1件はまだ保留中だとか。

 

それでも、

・職は失うし

・家族に迷惑はかけるし

・夫婦共に心労で倒れるし

・近所には知られるし

・一人は引っ越すことになるし

と、かなり大変な状況なようです。

 

 

 

正直、そこまでとは思っていなかったので、

話を聞いて言葉を失ってしまいました。

 

 

想像していた以上にとんでもないことになるようなので、

 

本当に、

 

本当に!

 

気をつけなくてはいけませんね。

 

 

 

見方を変えれば・・「ハインリッヒの法則」

 

ただ、その話を聞いたとき

 

「大変だなぁ」

と思う一方で、

 

「これで良かったのかもしれない」

とも感じました。

 

 

というのも、工場での仕事や、車の運転などにおいて

『1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する』

という「ハインリッヒの法則」というものがあります。

 

 

『小さな?”ヒヤリ・ハット” の積み重ねが、大きな事故に至る』

という話ですね。

 

 

これは、狩猟でも完全に同じだと思っていて、

大きな事故は、

 

・銃カバーを掛けない

・矢先の安全確認を徹底しない

・射撃時以外の脱包を徹底しない

・周囲の安全確認を徹底しない

 

などの「まあ少しくらい良いだろう」が積み重なった結果、起こっています。

 

 

ただ、誰でも最初から「まあ少しくらい」と考えるわけではなく、

少しずつ『慣れて油断する』ことで、そうなっていくのでしょう。

 

 

 

そう考えると、今回の件は、

一時的な不幸ではあっても、長期的に見れば幸いだったのかもしれません。

 

今後も「まあ少しくらい」が積み重なれば、

大きな事故が起こるリスクは、確実に高まったわけですから。

 

 

 

銃を持たない人にとっては、いつまでも「銃=恐いもの」

 

僕らがどれだけ銃に慣れ、

「銃は恐くない」

と感じるようになったとしても、

 

そんなの、一般の方からしてみれば知ったこっちゃない話です。

 

 

弾が急所に当たれば死にますし、

急所でなくても大ケガにつながります。

 

それに、銃の発砲音がうるさいのも変わりません。

 

 

普通の人からしてみれば

僕らがどれだけ扱いに慣れようが『銃=恐怖』という感覚は変わらない。

 

 

僕ら銃所持者は

そこを絶対に忘れてはイカンですね。

 

 

今回の件はショックでしたが、

改めて、「銃の安全な取扱いを徹底していこう」という気持ちになりました。

 

銃による猟期が終わってしばらく経ちますが、気をつけていきましょう。

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