どーも、こんにちは。
年が明けて早1ヶ月ですが、明けましておめでとうございます。
久しぶりの更新です。
今回は、キンクロハジロの味について。
ヒドリガモの例に漏れず、やはり鴨の味は「種族差」というよりは個体の「食性差」が原因な気がします。
「いらない」と回ってきたキンクロハジロ
僕の住んでる地域の猟師さんは、僕のような「最近始めた若手」を除けば、鴨はカルガモとマガモ、または(気が向いた時限定で)コガモくらいしか獲物としません。『それ以外は狙わん』『食うもんじゃない』なんて人もいたりします。
でも、撃つのは好きなようで、散弾を使う以上は狙っていない獲物がとれてしまうことも。
そういう時は、以前のヒドリガモのように『やつなら何でも食うでしょ』と僕のところに獲物が回ってきます。
今回のキンクロハジロも、そんな経緯で手に入れました。
写真を撮り忘れましたが、金色の目が綺麗ですよね!黒い羽によく映えます。
猟師界隈では「マズイ」鴨?
さて、そんなキンクロハジロですが、海ガモになるせいか猟師界隈では「マズイ」と言われているようです。
そのため、僕も警戒してロースだけしか取っていませんでしたし、ホシハジロみたいに調理してマズイ(ここらのホシハジロはアンモニア臭が強い)とショックなので、なかなか手を出せていませんでした。
が、せっかくマガモ雄も手に入ったので、意を決して一緒に調理してみることに。
「赤ワイン+醤油+わさび」で調理!
今回は臭みなども警戒して、たまたまフリーペーパーに載っていた良さげな調理法を選びました。
これ↓です。
今年は春菊を植えなかったので、無しで。
また、赤ワインの在庫も少なかったので、分量半分にしました。
まあ、問題ないでしょう。
完成したのが以下。
真ん中のがキンクロハジロのロースで、周りを囲むようにマガモ雄のロース、砂肝、レバーが並んでいます。
ソースをかけると分かりませんね。
キンクロハジロの味は・・
で、いざ実食。
毎回のことですが、初めて食べる獲物を口に入れるのは、なかなか勇気が必要です(笑)
ホシハジロのような不味さは、もうこりごりですから。
そして基本ビビリなので、最初に食べるのはマガモ。
「うんやっぱり美味しい」「血抜き完璧だからレバーめっちゃ美味いなぁ!臭みゼロ」なんて言いながら、キンクロハジロに手が出ません(笑)
でも、皿にとった以上は食べるしかないわけで。
恐る恐る口に入れてみると・・
あれ?美味いじゃん・・
という感想。
もしかして、あとから臭みが来るやつか!?
騙されんぞ!騙されんぞ!
なんて身構えていましたが、そんなこともなく、普通に美味しい鴨でした。
ぶっちゃけ、一緒に調理したマガモよりも野性味溢れる味で、個人的には「焼いて食べるならキンクロの方が好きかも」という印象。
味や香りはコガモに近く、コガモよりもほんの少しだけ香ばしさが減って、海藻の香りを付けて、旨味と肉量を増やしたような感じ。
例えるなら、マガモが誰の口にも合う “おぼっちゃん” だとすれば、キンクロは憎めない “わんぱく小僧” 的な味です。
(分かりづらいですね・・)
これだけ美味いなら、僕も狙って獲りたいですね。
滅多に見かけませんが、コガモよりも食べがいありますし。
というわけで、キンクロハジロの味の紹介でした。
よくマズイと言われる海ガモだけれど、やっぱり食性が一番影響してる気がしますね。
少なくとも、石川の羽咋〜富山の高岡にかけてはヒドリガモ、キンクロハジロは美味いと思われます。
他では美味いと言われるホシハジロはダメなんだけれどね。