どーも、こんにちは。
トシです。
人生初の狩猟を始めてから、はや3週間が経ちました。
もっと早くに更新しておけば良かったのですが・・ついつい先延ばしになってしまって。
今回は銃猟が解禁になった2016/11/15の報告です。
※獲物の解体に伴い、一部閲覧注意な画像、表現があります
天気:曇り→大雨→曇り時々晴れ
初日、まずは警察と農林事務所に確認してみた
日本全国で一般的に銃猟解禁日とされる11月15日。
「人生初の狩猟!」ということで、もう前日からワクワクしっぱなしだったのですが、やはり色々な不安もありました。
「獲物はいるんだろうか」とか、
「ちゃんと近づけるんだろうか」とか、
「スコープ位置を勝手にいじったけど、大丈夫なのか・・」とかですね。
しかし、中でも最も気になっていたのが
「下見してた猟場(河川)って、本当に撃っても良いんだろうか?」ということ。
一応、人家から300mは離れているし、?『鳥獣保護区』や『特定猟具使用禁止区域(銃器)』にも該当しない。
普通に考えれば大丈夫そうなのですが、ネットで調べても河での狩猟はどうも人によって見解が分かれるらしく、『これが正解!』という答えは見つからず。
銃を撃ってはいけない場所で撃ってしまうと、問答無用で銃所持免許が取り消しされてしまいます。
苦労して手に入れたのに、そんなのは絶対に嫌。
というわけで、まずは朝一で警察に電話し、確認してみました。
電話は色々とたらい回しにされ、ちゃんとした回答を得るまでに1時間くらいかかったのですが、、結論としては
『公共の用に供されていない法面であれば発砲は可』という話でした。
つまり、『一般人が日常的に使用(散歩など)している法面でなければ、銃をつかっても良いよ』という事です。
ただし『公共の用に供していなければどの河の法面でもOKか?』というと、そういうワケでもないらしく、気になるなら確認を取った方が良いです。
いざ、「河川」へ出猟
何はともあれ『銃猟してよし』の確認が取れました。
これで、銃の運搬、脱包、矢先の確認、狩猟対象の確認に注意していれば、何も恐いことはありません。
というわけで、装備を整え、下見してた河川へ行ってみることに。
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この画像だとよく見えませんが、橋の向こうには100mほどの中州があり、中州には木も生えています。
河の上には農道があり、その隣は畑。
ここでは、11/13に『雉の群れ』と『カモの群れ』を発見していますが、今日もいるのでしょうか・・?
しばらく歩いてみることにしました。
まあ正直、もう3週間も経ってるのでよく覚えてないのですが、
結果は、
・カルガモの群れ×2
・マガモのつがい×1
・キンクロハジロ(もしかしたらスズガモ)×1羽
・雉×2羽
・雉の群れ×1
これら全てに逃げられました(・ω・`)
「カモなんだよ、警戒心強すぎだろ・・」
「まだ銃猟が始まって初日だぞ・・」
そんなことを思っていた覚えがあります。
けれど、かがんで歩くこともせず、ゆっくり音を立てずに動くわけでもなく、いつも通りにガサガサ・ズンズン歩いていれば、当然の結果。
カモや雉だって『なんか見慣れないヤツが一直線にこっちに向かってくる!!』となれば、大騒ぎして逃げますよね。
(鳥どころか、農家のおばちゃんですら逃げそう・・)
もう一つの猟場「溜池」へ
初めての猟場は、全ての獲物に50m〜100m手前で逃げられて終わりました。
銃は10発ほど撃ってみたものの、全く当たらず。
漫画『山賊ダイアリー』では、いとも容易くハトを仕留めていたので、「自分もできる」と思っていましたが、実際はそう簡単ではありませんでした。
しかし、ここで諦めるのもイヤ。
なんとかして初日に獲物が欲しい。
ただ、僕が歩いた(3往復しました)せいで河川の獲物はいなくなってしまいました。
仕方ないので、次の猟場『溜池』へ向かいます。
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ここは小さな山の入り口にある溜池。
11月前半ごろに猟場の下見をしていたときに見つけた場所です。
ただ、下見のときは1羽も見かけませんでした。
果たして今日は・・?
人生初の銃猟、女神様は小悪魔だった
もう忍び寄るのに一杯で写真を全く撮ってないのですが、この日は上の写真の右側にコガモの大群がいました。
その数、軽く100羽以上!
コガモは小さい鳥ですが、これだけの数がいると壮観です。
つい「うおっ、すげぇ」と小声でつぶやいてしまいました。
先ほどの失敗を無駄にしないためにも、カラダを低くし、出来るだけ音を立てないようにして近づきます。
それでも、焦ったせいかガサガサ音を立ててしまい、異変に気付いた半分ほどは岸から離れていきました。
けれど、諦めたくはありません。
しゃがみ歩きで少しずつ近づくと、、見えてきました。
10羽ほどのコガモの群れです。
ここまで来ると全羽がガサガサ音に気付いており、警戒して岸から少し離れていました。
それでもコチラの正確な位置はバレていないようで、周りをキョロキョロ見渡しています。
その距離、約15m!
僕は音を立てないように銃カバーを開き、スコープを開き、マガジンをセットします。
狙いを定め、
セーフティーを解除し、
トリガーに指をかけ、
撃ちました。
ボチュン!
バタバタバターー!!!
なんと、弾は水面に。
コガモは全て逃げてしまいました(;ω;)
「・・・・まじかよ」
何もいなくなった溜池と、遠くに飛んでいくコガモたち。
その様子を呆然と眺める僕。
「初日は獲物ゼロか・・」
「子ども達、がっかりしそうだな・・」
そんなことを考え、帰り支度をしようと立ち上がろうとしたところ、
なぜか10羽ほど戻ってきました!
しかも、先ほど狙った場所に!
理由は分かりませんが、これはチャンスです。
「これがビギナーズラックか!」
「今度こそ!」
そう思いつつ、もう一度装填して狙いを定めます。
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ボチュン!
バタバタバター!!
なんと、弾は再び水面に。。
またもや、コガモは全て逃げてしまいました。
たぶん、その時の僕はこんな顔( ゚д゚)になってたハズ。
「うわー・・期待させといてそれは無いわ」
「くっそぉぉぉ・・・」
15mの距離で外してるので、本当に悔しかったですね。
でもね、
“ビギナーズラック”とか“狩猟の女神”ってのは、本当にあるのかもしれません。
「もういいや、帰ろう」
そう思って立ち上がったところ、
なんと2羽だけ戻ってきました!
しかも、また同じ場所!!
学習能力ないのか、お前ら!!!
上げて落とされ、上げて落とされ、また上げられました。
狩猟の女神というのはアルテミス。
男を手玉にとるのが得意なようです。
でも、これを外しちゃ女神様にも愛想を尽かされます。
外すわけにはいきません。
もう一度狙って・・
撃ちました。
ボチュン!
バタバター!
飛んだのは1羽。
もう1羽は、水に頭をつっこんで痙攣しています。
初めてのことなので一瞬理解できませんでしたが、
無事に仕留めることができたようです。
仕留めた後のこと
僕が狩猟に求めるものの1つに「食」があります。
そのため、獲物を仕留めて終わりではありません。
『仕留めたらすぐに血抜きと腸抜きをする』
漫画を読んで、そういう知識があったので、すぐに近くの倒木をつかって回収します。
「非狩猟鳥だったらどうしよう」
ハンドブックで何度も確認してから撃ってるものの、どうしても不安はのこります。
が、それは不要な心配だったようです。
仕留めたのは狩猟鳥、コガモの♀でした。
※【閲覧注意?】以下モザイク無し
弾は背中から胸まで貫通していました。
心臓が破壊されていたので、それが致命的だったのでしょう。
回収したらすぐに首と肛門周りを切り、逆さにします。
首はナイフでは上手く切れず、ハサミを使って切りました。
動脈の位置が分からず切りすぎたようですが、首からは血が流れ出ています。
まわりの草が血で赤くなりました。
肛門まわりはちゃんと切れたようで、腸を素手で引きずり出します。
当然ですが、さっきまで生きていたので温かく、少し湯気が上がっています。
それを全て引きずり出し、最後は素手でちぎりました。
最後に穴を掘って腸を埋め、コガモを買い物袋に入れて帰路に付きます。
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僕は、初めて魚を捌いた時、かなりショックを受けました。
その魚はスーパーに売られていたサンマです。
なぜか既に死んでいるにも関わらず、頭を落とし、内臓を取り除くことにショックを受けたんです。
だから、この時もショックを受けると思っていました。
すでに死んでいる魚とは違い、先ほどまで生きていた鳥を自分の手で殺めて、内臓を取り出すわけですから。
でも、不思議です。
このコガモを処理した時、僕は全くショックを受けませんでした。
ただ「早く処理しないと」と機械的に処理してた覚えがあります。
なぜショックを受けなかったのか?
その理由は3週間経った今でも上手く表現できません。
猟場の空気、忍び寄る緊張感、生き物を狙う、手のブレ、生き物を撃つ、外したときの気持ち、当たったときの気持ち、殺生した事実、ビギナーズラック、etc
人生初の狩猟で、僕は色んなことを感じました。
もしかすると、”感じたこと”が大きすぎて感覚が麻痺していたのかもしれません。
しかし、狩猟を続ける以上は『こういう良く分からない気持ち』と向き合っていかないといけないんでしょうね。
目を背けちゃダメなんだろうなーと感じてます。
ただ救い(?)なのは、その日の夜に
「コガモっておいしい」
「また食べたい」
「狩猟って楽しいな」
「次が楽しみだな」
そう思えたこと。
実際の狩猟は、漫画のように上手くいくことは少ないんだろうし、綺麗ごとも少ないんでしょう。
この後、初日に獲れたきりで、2週間は猟果ゼロでした。
それでも、続けていきたいと思っています。
なぜか?
それはまだ分かりません。
きっかけは「食」というものでしたが、今はそれ以上の「なにか」を感じています。
少なくとも、それが自分の中で落とし込めるまでは続けていきたいと思っています。
追伸
結局、スコープはズレていました。
にも関わらず、獲れている。
完全にビギナーズラックですね。
今回は獲れないハズの獲物を獲れたので、次回は獲れるはずの獲物が獲れないのかもしれません。
自然を相手にするって、そういうことなんでしょうね。
ちなみに、当日の動きはこんな感じでした。
黄色:普通の徒歩、オレンジ:忍び歩き+しゃがみ歩き
今見ると「これでよく逃げられなかったな」と思います。
もっと回り込めば良かったのに。
初猟果おめでとうございます
接近経路図わかりやすくていいですね
しかし可猟区かどうかを問い合わせるとは念入りな
おそらく所轄の担当者では判断できず、県警本部あたりの回答待ちになったのでは…
いい加減な担当者だと、とにかく厳しめに言っときゃいいだろうみたいな対応の恐れもあったかも
こういった情報は大変役に立ちますね
ありがとうございます!
接近経路はboymeetmeatさんのを真似てます(・∀・)
分かりやすいですもんねー
担当の判断、まさにそんな感じでした。笑
『変わったばかりで法律とかわかんないんです〜』でしたから。
「それマズいんじゃないの??」とは思いましたが、とにかく言質を取りたかったので言わず。
今でも、新しい猟場で「農業用のため釣り禁止」などの看板がある場所は確認取るようにしてます。
失敗すると一発アウトですしね。
ちなみに、河川でのやりとりは別記事で公開しますので、よければ参考にしてみてください。