どーも、こんにちは。
空気銃で猟をしているトシです。
今回は、銃と同じくらい重要な猟具『スコープ』のレティクルについてお届けします。
レティクルは色んなパターンがありますが、空気銃の狩猟で使うならどれが良いのでしょうか。
僕の経験を元にまとめてみました。
レティクルの種類と特徴について
スコープのレティクルには色んなパターンがあります。
ですが、『これから猟を始める人』や『空気銃での猟をする人』なら、それほど高価なスコープを選ぶことも無いでしょうし、候補に上ってくるレティクルのパターンもそれほど多くありません。
そこで、今回は『これから猟を始める人』や『空気銃での猟を目指す人』が候補に選ぶであろう、
比較的安価なスコープに採用されているレティクルについて紹介します。
クロス(Cross)
最も標準的なレティクルです。
常に『獲物の狙う部分にレティクルの中心(クロスする部分)を合わせる』ようにして狙います。
ですが、狙う部分は距離や条件で変わるため、「獲物までの距離を目測で判断できる人」や、「パワーがあり弾道が弓なりになりにくい銃を使っている人」、飛距離が短いため常に同じような距離から撃つことになる「ポンプ式空気銃を選ぶ人」向けでしょう。
ミルドット(Mil-Dot)
クロスと並んでスコープの代表的なレティクルの1つ。
僕が使ってるスコープもコレです。
レティクルの中心から等間隔でドットがついており、クロスのように『獲物の狙う部分にレティクルの中心(クロスする部分)を合わせる』ようにして狙うだけでなく、距離や風に応じて『獲物の”急所”に着弾予定のドットを合わせる』ようにして狙うことができます。
精密射撃が可能になるので
「レーザー距離系などを使って獲物までの距離が正確に分かる」
「依託射撃や伏射などの安定した状態で撃つことが多い」
「スコープが高倍率なので、獲物の急所をしっかりと狙える」
という人にオススメですね。
また、ドットは等間隔で設置されているため、
「獲物までの距離」が分かれば「獲物の大きさ」を測ることができますし、「獲物の大きさ」が分かっていれば「獲物までの距離」を計算することができます。
つまり、クロスレティクルに比べてより正確な射撃ができるということになります。
(ある程度の事前の知識は必要ですが)
1/2ミルドット(1/2Mil-Dot)
ミルドットよりもドットが細かく(2分の1の間隔で)配置されたレティクル。
ミルドットと基本機能は同じですが、狙点をより正確に把握することができるので、射撃の精度が高くなります。
そのため、ミルドットと同じく
「レーザー距離系などを使って獲物までの距離が正確に分かる」
「依託射撃や伏射などの安定した状態で撃つことが多い」
「スコープが高倍率なので、獲物の急所をしっかりと狙える」
という人にオススメですね。
また、1/2ミルドットになると通常のミルドットに比べてドット(点)やレティクルの線が小さい(細い)ことが多いので、より遠くから狙うのに適しています。
普通のミルドットだと、60mより遠距離から狙ったときに「獲物の急所がドットで見えない」なんてこともありますので。(実話)
僕が次にスコープを買うなら、このレティクルのものを買いたいですね。
ハンティングレティクル(Hunter Holdover Reticle)
『狩猟用に作られたレティクル』です。
機能としてはクロスとミルドットの中間のようなタイプで、縦線の中央より下の部分にのみ等間隔でドット(というか線)が設置されています。
つまり、ゼロイン(セカンドゼロイン)手前の距離で射撃することはあまり想定しておらず、ゼロイン距離前後〜より遠くでの射撃が前提となっている、ということですね。
『狩猟用』と聞くと買いたくなりますが、ゼロイン手前で射撃することも多い空気銃猟ではあまり使い勝手がよくありません。
どちらかといえばスラッグ銃やライフル銃向けのレティクルパターンになりますね。
これの「1/2ドットタイプ」や「中心より上に1〜2ドットだけ設けられたタイプ」もありますが、空気銃を選ぶのであれば、普通のミルドットの方をお勧めします。
IR(たぶん “infra-red” の略?illuminated reticalの略でした)
IRの元の単語がイマイチ分からないのですが(たぶん “infra-red:赤外の” が元?) illuminated reticalの略でスコープでの『IR』というのはレティクルが発光するタイプのことを指します。
レティクルが光るメリットは、暗い状況下でも獲物に狙点を定めやすいという点。
スコープは高倍率になるほど暗くなりますし、日本の主な猟期は冬なので明るくない曇天の中で猟をすることも多いでしょう。
そういう状況下で普通のレティクルのスコープで獲物を狙うと、見えにくいことがあるんですね。
(特にカラスなどの黒い鳥を狙うときや、薄暗い山の中で狙うときなど)
このIRレティクルが採用されたスコープであれば、そういう状況下でもしっかりと狙うことができます。
発光パターンは「(1)中心のドットだけ」「(2)レティクルの中央だけ」「(3)レティクル中央〜周辺のドット部分だけ」「(4)レティクルの全体」と様々ですが、個人的には「(2)レティクルの中央だけ光るタイプ」「(3)レティクル中央〜周辺のドット部分だけ」が狙いやすくて良い感じです。
色は、たいていは赤色に発光しますが、たまに緑色や青色に光るタイプもありますね。
レティクルのパターンは通常と同じで、IRにも「クロス」や「ミルドット」「1/2ミルドット」などがあり、それぞれの機能は上で紹介した通りです。
発光の仕組みとしては、自然光を取り込んで発光するスコープと、ボタン電池で発光するスコープがあり、後者の多くは光量を調整できます。
結局、空気銃猟ではどのパターンがオススメ?
まとめると、
空気銃猟には『中央だけIRのクロス』または『中央だけIRのミルドット』がオススメです。
「これから始める」という方には、特に。
これ↓か
これ↓
がオススメ。
そして、これら条件を満たすスコープですが・・
残念ながら、今はまだ紹介できません。
といのも、スコープについての情報を調べてるのですが『レティクルのタイプ』についての記載はあっても『レティクルの見え方』については詳しく書かれてないんですよね。
海外のサイトなども覗いてますが、どうもそこまで気にする人は少ないようで・・。
一応、弾道計算ソフトの『Chairgun Pro』のレティクルパターンには登録されているので、上記パターンのスコープはどこかにあるはずです。
調べても分からなければプロに聞くのが一番なので、銃砲店の方に聞いてみても良いかもしれませんね。
というわけで、スコープのレティクルの種類と特徴、空気銃にオススメのレティクルパータンの紹介でした。
空気銃のスコープで迷っている人は、参考にしてみてください。