どーも、こんにちは。
猟師になり、ジビエ肉の美味さに感動しっぱなしのトシです。
今回は、いただいたジビエ肉を使って、
コジュケイの燻製を作ってみたので、その作り方と味について紹介します。
1.ソミュール液(ピックル液)を作る
ベーコンなどの一般的な燻製肉は、まず塩漬けしてから作るようです。
でも、今回は「塩漬け」ではなく、「ソミュール液(ピックル液)漬け」で作ることにしました。
ソミュール液のレシピと作り方は「spinickerさんのコガモの燻製」を参考に、以下のような感じにしました。
レシピ(コジュケイ1羽分)
水:250cc
塩:37.5gくらい
トウキビ糖:13.5gくらい
にんにく:1かけ(みじん切りに)
ローリエ:適当
黒胡椒:適当
市販の甘いベーコンが好きになれないため、砂糖は少な目にしてあります。
・・果たして、どんな結果になるのか。
また、ローリエはホール(葉っぱ)が良かったのですが、急に「そうだ作ろう!」と思い立ったため、在庫を切らしてましたorz
これはホールを使った方が絶対に美味しくなると思います。
ソミュール液の作り方
?全部鍋に入れて
?にんにくに火が通るまで(沸騰し始めてから5分ほど)煮立たせて
?冷まします
以上。
自然に冷めるだけの時間があるなら、?は不要です。
僕のように無計画な人急いで作りたい人だけ、やってください。
2.捌いて、ソミュール液で3−4日漬ける
いただいたコジュケイは、モツも入ったままでした。
せっかくなので、一緒に漬けてみます。
また、じつは今回は『イノシシのベーコン』も一緒に作ってます。
というか、本当のメインはそっちで、コジュケイはついでだったり・・
分けるのは面倒だったので、一緒に漬けてしまいましたが、
果たしてどうなることやら。
冷蔵庫に入れて、このまま3−4日漬けます。
3.塩抜きする
3日か4日か、何日経ったのか忘れた頃に取り出しました。
良い感じに漬かっています。
しっかり漬かったあとは、塩抜き。
ただし、ここで真水に浸けてしまうと「塩」だけでなく「旨味」も抜けてしまうため、塩水を使います。
今回は、5%の塩水を作って塩抜きしました。
(ここで前回の記事に繋がるわけです)
そして1日ほど置いたのが、こちら。
色々抜けてるようですが・・とりあえず先に進めます。
4.乾燥する
塩抜きが終わったら、燻製する前に肉を乾燥させます。
濡れてると、ちゃんと燻製できませんしね。
寒い時期なら「ネットに入れて日陰干し」で良さそうですが、ネットは手元にないですし、もう暖かいので腐りそう・・。
というわけで今回は「むき出しで冷蔵庫に入れて乾燥」させることに。
(野菜室に入れてあった野菜がカッサカサになるように、冷蔵庫内はかなり乾燥してます)
こんな感じで網に置いて、そのまま冷蔵庫に入れておきました。
そして、待つこと1日半。
いよいよ燻製に入ります。
5.燻製する
しっかり肉が乾いたら、いよいよ燻製に入ります。
が、
僕は「燻製機」なんて持ってません。
僕の燻製は
「大型の蓋つき中華鍋」を使います。
昔から何度もやってますが、これで十分。
全く問題なく燻製できてますよ。
使うチップはこれ。
昔、東京で買ったものです。
これを「1.5掴み」ほど取り、アルミホイルを丸めて作った皿に入れ、それを鍋の中へ。
また、脂がチップの中に入ると香りが悪く(焦げた匂いと酸っぱい匂いが混ざった感じに)なるため、チップに脂が入らないように皿をかぶせました。
その上に、燻製したい食材を乗せていきます。
今回はナッツも置いてみました。
『燻製ナッツ』、酒好きにはオススメですよ。
以前、アマゾンに呼ばれてウイスキーの試飲会に行ったのですが、
そこで様々な料理とともに、スモークナッツがあったんです。
これが激ウマで、ウイスキーが進む進む。
あまりに美味しかったので、今回一緒に作ってみることにしました。
食材を入れたら蓋を閉め、
ガスの中〜強火で加熱します。
電磁調理器だと熱感知で止まってしまうため、ガスがオススメ。
(センサー付きガスコンロは、センサーを切っておきましょう)
また、弱火で始めるといつまでも煙が出ないため、最初は中〜強火で始めます。
『チップに直接火をつけるわけではない』
という点に注意しましょう!
しばらくすると、良い香りとともに煙が出てきます。
そうしたら、もう1分ほど待って、火力を「とろ火〜弱火」に調整します。
この状態で、肉に火が通るまで放置。
熱い煙で燻します。
今回は30分燻しましたが、肉の大きさによっては1時間〜2時間ほど置いても良いかもしれません。
ただ、やりすぎると脂が溶け落ちてしまうため、定期的に中を覗いて確認すると良いですね。
また、チップが少ないと30分くらいで煙が出なくなるため、「チップは多め」かつ「30分〜1時間に1回確認」しましょう。
完成したので食べてみた!その味は・・?
燻製が終わった直後は、こんな感じ。
ナッツも肉も、良い感じに燻されています。
モツも、こんな感じになりました。
本当は、このまますぐに食べるのではなく、
一度冷まして味を整える方が良いらしいのですが、
「出来たては今しか味わえない!」
ということで、味見することに。
その、肝心の味は・・?
・
・
・
うん、肉はうまい。
ただ、ちょっと砂糖が足りなかったのと、塩辛すぎるかな。
もう少し砂糖を足して、塩抜き用の水を3%くらいにしたら最高かも。
でも、「とても美味しい」レベル。
やはり天然の地鶏ですね。
今までチキンの燻製も何回か作ってきてるけど、そのどれよりも旨味が強い。
ところが、問題はモツ。
正直、燻製にしたことで「固くなり」「海藻のような臭みがついた」という印象。
コジュケイの肉は美味しかったのだけど、
よくよく味を確認すると、このモツの臭みが少し移ってるような気がする。
肉が美味しかっただけに、残念だなー。
せっかくいただいたのに、勿体無いことをしてしまったorz
おわりに
というわけで、コジュケイの燻製を作って食べてみました。
結論としては、
コジュケイの燻製肉は香ばしくて美味い!
でも、モツは燻製にするより塩胡椒で焼いた方が美味い!
という感じ。
ただ、作るのに時間もかかりますし(今回は7−8日)、コジュケイは鴨と違い、もともと臭みの少ない鳥なので、燻製にするメリットをあまり感じられませんでした。
正直、「手間」と「味」を考えると割りに合わないので、次の機会があれば全部「焼き鳥」にして食べたいですね。
また、一緒に作った『スモークナッツ』ですが、
こちらも肉の湿気を吸ってしまったらしくて、出来たてはフニャフニャの食感でした..orz
冷ますことでカリカリ食感に戻りましたが、
それにしても、スモークの量が少なく、そして温度が高すぎた印象。
次は「ナッツだけで燻製」「低温&長時間の燻製」で作ってみようかと思います。
料理は、「失敗」を次の「挑戦」に直接活かせるので楽しいですね。
今回は思ったようにはなりませんでしたが、次こそは。
とりあえず、次はメインの『イノシシのベーコン』についてお届けします。
果たして、その味は・・?