明けまして、おめでとうございます。
トシです。
今回は “ジビエ” に関する記事を。
昨年末に雀を7羽ばかりいただいたので、『アーモンドフライ』にして食べてみました。
※モザイクなしの【閲覧注意】な画像があります。
猟師やってて、本当に良かった
と思うことが、2017年は頻繁にありました。
とにかく「美味いもの」や「そこらじゃ食べられないもの」に困りません。
野菜は僕も作ってますが、季節の果物や、山菜、木の実など。
『美味いよ』と聞くものの、食べたくても手に入らない食材がほぼ毎週、たまには酒までもらえたりします(笑)
今回の「雀」も、その1つ。
市役所の猟師さんから『食べる?』とLINEが来たので、即答でいただきました。
風呂場に「雀」がいる暮らし
この時期、僕が住んでいる地域では、雀は50〜300羽くらいの雀塊になってそこら中にいます。
彼らは電線と田畑の間を行ったり来たりしていて、下に降りたタイミングで散弾を撃つと、大量に獲れるそう。
なんでも、弾が当たらなくても、音だけで気絶して捕獲できるのだとか。
というわけで、今回いただいた雀も散弾銃で仕留めたもの。
もう生きてはいませんが、やはり可愛いですね。
9号か10号弾で撃ってるため、傷跡もなく、綺麗なものです。
正直、今回は自分の手で仕留めていないせいか、”死んでる” という感覚があまりありませんでした。
動かないけど、”いつも外で見かける生き物” が自宅にいて、なんだか不思議な感じです。
雀をアーモンドフライにしてみる
この雀、今回は『アーモンドフライ』にしてみました。
『照り焼き』が美味いと聞いてたのですが、このサイトを見つけてしまって、「こっちの方が美味そうだな」と。
(1)羽と毛を毟って、クチバシを落とす
まず、毛と羽を毟るのですが、全部毟ると、こんな感じ↓になります。
※グロ注意
冬の雀は “寒雀(かんすずめ)” と言って、『脂肪がついてて美味い』と聞いていましたが、今回のスズメは脂がほとんどありませんでした。
近年は暖冬ばかりで気温が氷点下になることも珍しいですし、このくらいの気温だと脂はつかないんでしょうか。
とりあえず、猟師さんに教わったように嘴をハサミで落とします。
一般的にはクチバシを付けたままにすることが多いようですが、これがあると歯ごたえが悪いのかな?
次は付けたまま食べてみましょうか。
(2)手足を切り、内臓を取り出して、開きにする
クチバシを落としたら手足を切り、首の付け根にある “素嚢(指先の部分)” を外し、 前部分を切り開いて内臓を取ってしまいます。
内臓を取るタイミングで弾痕を確認し、弾丸も取り除いておきましょう。
9号や10号の弾丸は1粒が2mmほどと小さく、一応食べても問題ないらしい(食べても吸収されずに排出される)のですが、噛むと歯がかけることもありますから。
また、頭に着弾していたのが2羽いたため、この2羽は頭を落としてしまいました。
さすがに、頭部を切り開いて取り出す勇気はありません・・。
(3)包丁の背で叩いて、骨を砕く
雀やヒヨドリなどの小鳥は、基本的に骨は取り出さずに丸ごと食べます。
ただ、少しでも食感をよくするために、包丁の背で叩いて全体の骨を砕いておきましょう。
スズメの場合、特に硬いのは「首」「肩甲骨」「腕」の骨でしょうか。
今回、ここらは重点的に叩きました。
(4)漬けて→衣を付けて揚げる
十分に叩いたら、以下の漬け材に1時間ほど漬けて、片栗粉→卵白→アーモンドスライスの順に衣を付けて、揚げます。
【漬け材】
・しょうゆ:大さじ2
・みりん:大さじ2
・酒:大さじ2
元のページには15分とありますが、僕は味がしっかり入った方が好きなので1時間漬けました。
これなら、仮に血生臭さがあっても安心ですしね。
また、今回はうちに “素焼きのアーモンド” があったため、これを刻んで使っています。
少しゴロッとしたアーモンドもありますが、揚げるとサクサクして食べやすく、全く問題ありませんでした。
んで、完成したのが↓
パッと見どこが頭か分かりませんが、まるーくなってる部分がそれです。
こうなってしまうと、もうグロさはありませんね。
実食!スズメの味は?
で、肝心の “味” ですが。
ぶっちゃけ、かなり美味いです。
『肉』は “甘さ” と “旨さ” があり、食べて飽きません。
『骨』も、しっかり砕いたのもあるのでしょうが、ボリボリというより、ポリポリという感じ。小学1年生の娘にとっては食べにくそうでしたが、大人なら全く問題なし。
また、胸肉の部分は意外と食べ応えがあり、1羽でも食べた感があります。
(これは「未知の食材」を食べてるからかもしれませんが・・)
以下の記事でも書いてますが、雀はジビエ食材の中ではかなり上位ですね。
個人的には、味だけで見れば、キジやカルガモよりも上。
さすがにマガモやイノシシよりは下にきますが、手間の割に食べられる量は少ないにも関わらず、積極的に「また食べたい!」と思える食材でした。
あ、、
でも、『頭』は別。
これは珍味ですね。
確かにカリッとした頭骨の食感に、脳のトロッとした舌触りは美味いのですが、その味は “神経の味” です。
(なんとも表現しにくいですが、若干血なまぐさい味)
それに “頭をかじる” という行為に抵抗がある(妻は囓るときに震えてました)ので、1,2羽を食べれば、もう気分的に満腹。
今回、僕は4羽を丸ごといただきましたが、3羽目、4羽目は少し気合が必要でした(笑)
ただ、それを含めても美味しい食材に変わりはありません。
猟師でない人には食べる機会はなかなか無いでしょうが、もしチャンスがあれば、ぜひ食べてみてください。